以前から述べていますが、コーゼンの凄さは福永洋一やイヴ・サンマルタンと同等の足腰(鞍はまり)で、膝から上が馬の伸縮運動のリズムに寸分の狂い無く同期して上下に弾み、腕(指先)が全身の他の部位と連動して動くところです(拳や腕の使い方はランフランコ・デットーリやジョアン・モレイラのそれに引けを取りません)。身体の各々の部位が理想的といえる状態で、全身で馬を追える、全身で馬の動きを補助できるところです。
以前はコマ送りの画像を貼ったのですが、以下に「スロー再生→通常再生」の順で、イギリス時代とアメリカ時代のコーゼンの騎乗フォームを確認できるようにしました(最後の直線の映像のみ)。動画は手取りで画質が悪く申し訳ないのですが、コーゼンの追い方の凄さを理解する際に少しでも参考にしていただけたら幸いです。
これも以前に述べましたが、スローで見ると隣の騎手の2倍は上下に身体を動かしている(弾ませている)のに、通常の映像ではそこまで動いているように見えません。これは馬の動きのリズムとコーゼンの動きのリズムが完璧に同期し、かつ膝下が馬体に突き刺さっているかの如く微動だにしないためです。これはアメリカ時代も同様です。
◆イギリス時代
①1987年セントレジャー、②1988年コヴェントリーS、③1987年クイーンズヴェース
◆アメリカ時代