スティーブ・コーゼンの軌跡

英米でリーディングに輝き、5か国のダービーを制覇した天才騎手スティーブ・コーゼン (Steve Cauthen) に関する情報を記載します。

"Steve Cauthen" で検索しても出てこないレースと名騎乗まとめ

ローマ字・片仮名を問わず、コーゼンの名前で検索しても出てこないレース(動画)、名前+細かい条件を指定しないと引っかからないレースをここで載せていきます。 随時更新。 負けたレースであっても、素晴らしい騎乗をしているものはここに載せていきます…

「逃げて差す」かのような「変化自在の逃げ」-逃げる→直線までに後続に交わさせる→そこから差してくる-

日本では横山典弘騎手が、逃げて一度後続馬に交わさせ再び先頭に立つレース(2014年の安房特別や2014年の京都記念など)、逃げている馬の位置を一度下げたあと(主に残り800~400m付近で先頭を譲ったあと)ゴール前で差し切るレースを行い「逃げて差す」「…

完璧な鞍はまりの騎手たち-福永洋一、レスター・ピゴット、イヴ・サンマルタン、ビル・シューメイカー-

スティーブ・コーゼン同様、完璧といえる鞍はまりの騎手たちです。 メモもかねて。こちらは随時更新していきます。順不同です。 ①福永洋一 本記事の後半でも触れますが、誇張でなく「1970年代の日本人騎手の中にビル・シューメイーカーが混ざっていた」とい…

コーゼンの追い方を「スロー再生→通常再生」で確認する-全身(拳、腕、足腰)の連動、馬のリズムとの完璧な同期-

以前から述べていますが、コーゼンの凄さは福永洋一やイヴ・サンマルタンと同等の足腰(鞍はまり)で、膝から上が馬の伸縮運動のリズムに寸分の狂い無く同期して上下に弾み、腕(指先)が全身の他の部位と連動して動くところです(拳や腕の使い方はランフラ…

いったん交わされてから馬を伸ばして勝たせたレース集 -最後まで脚を使わせ切るコーゼン-

以前のエントリーでコ―ゼンの「逃げて差すかのような変化自在な逃げ」を取り上げましたが、ここでは逃げも含めて「いったん先頭に立った後、他馬に交わされ、そこから再び馬を伸ばして勝たせたレース」をまとめて載せておきたいと思います。もちろん「再び馬…

「繊細」かつ「大胆」、真の意味で「正確」な騎乗②ーディミニュエンド (Diminuendo) と制した英・愛オークス、アラジ (Arazi) と制した最後の重賞制覇 ほか ー

先のエントリーで、コーゼンの騎乗はとにかく「丁寧」で「繊細」、それでいて「大胆」、本当の意味で「正確」な騎乗だと書きました。 その観点から言うと、ディミニュエンド (Diminuendo) で勝利した2つのオークス (1988) も素晴らしい。1988年のイギリスオ…

「繊細」かつ「大胆」、真の意味で「正確」な騎乗①ー1985 Stable Stud and Farm Stakes, 1986 Bovis Handicap ほかー

2023年に公開されたコーゼンのイギリス競馬殿堂入り記念動画において、元イギリス人騎手レイ・コクレーン (Ray Cochrane) はコーゼンについて「レースの戦術面でも圧倒的に優れていたが、同時に本当にクリーンに乗る騎手だった。彼が他の馬の邪魔をしている…

史上最高の馬群捌き ー1990 William Hill Cambridgeshire Handicapー

私はこのレースこそ、スティーブ・コーゼンのベスト騎乗だと思います。 コーゼンの名騎乗、特に馬群捌きの凄さで有名なのは、先の記事でも取り上げた1983年のDubai Champion Stakesだと思いますがー密集した馬群をこじ開ける凄みはDubai Champion Stakesの方…

23歳のコーゼンによる伝説の馬群捌き ー1983 Dubai Champion Stakesー

「馬群をこじ開ける」という表現が、これ以上相応しいレースが存在するのか。 2022年にレーシング・ポストがコ―ゼンに対して行ったインタビューでも取り上げられていた、コーゼンの名騎乗として必ず名前が挙がるレース。圧巻の馬群捌き。 アスコット競馬場 1…

スティーブ・コーゼン、マイケル・キネーン、柴田政人の追い比べー1990 King George VI and Queen Elizabeth Diamond Stakesー

1990年のキングジョージでは、スティーブ・コーゼンとマイケル・キネーン、そしてイギリスに遠征中だった日本の柴田政人が激しい叩きあいを見せました。特に、コーゼンとキネーンの叩き合いは本当に見応えがあります。また、この3人以外にも、当時19歳のラン…

アメリカ三冠制覇ーコーゼンとアファームドの1978年ー

アファームド (Affirmed) とアリダー (Alydar) のライバル関係や、18歳のスティーブ・コーゼンによる史上最年少での三冠達成に関しては、関連する話題が書かれている記事や文章がたくさんありますが、ここでも触れておきます。 1978年、デビュー3年目に入り…

1979年~1985年-渡英後3週間でフォームチェンジと初騎乗初勝利、渡英後1ヶ月半で2000ギニー勝利、史上初の英米リーディング達成と英米ダービー制覇達成、英牝馬三冠達成-

渡英して3週間でフォームチェンジしてイギリス初騎乗初勝利。 渡英して1ヶ月半で2000ギニー制覇。 漫画みたいな話ですが、これをコーゼンはあっさりとやってのけました。 イギリスに渡ったのは1979年3月。 前年の1978年、18歳のコ―ゼンはアファームドに騎…

スティーブ・コーゼンと福永洋一 -道中の姿勢、直線で追う姿勢、馬群捌き-

以前のエントリーでも触れましたが、スティーブ・コーゼンと福永洋一の馬上での姿勢はそっくりです。 stevecauthen.hatenablog.jp 上記エントリーでは直線での追い方を中心に触れていますが、道中の姿勢(支点の位置や軸の作り方、前傾具合)もそっくりです…

イギリス時代のコーゼンのフォーム(イヴ・サンマルタンや福永洋一との比較)ー1987 Epsom Derby, 1987 King George VI and Queen Elizabeth Diamond Stakesー

コーゼンのフォームの凄さが分かる、リファレンスポイント (Reference Point) で勝利した1987年のイギリスダービーとキングジョージを取り上げます。両レースとも逃げ切り。 身体の軸が全くブレないまま、馬のリズムに寸分の狂い無く合わせて上下に動くコー…

2着だがコーゼンの馬群捌きの凄みが見れる貴重なレース ー1992 General Accident 1000 Guineas Stakesー

1992年、コ―ゼン現役最後の年のイギリス1000ギニーです。 結果は2着だったのですが、凄い馬群捌きをしています。 騎乗馬は Marling(白いシャドーロールの馬)。主戦騎手ウォルター・スウィンバーンから、このレースのみの乗り替わり。テン乗りです。 上記…

アメリカ時代のコーゼンのフォームやエピソード -1977年 デビュー2年目(17歳)のコーゼンを中心に-

ここではアメリカ時代のコ―ゼンのフォームについて取り上げたいと思います。 1976年に16歳でデビューし、1977年には2000レース以上に騎乗して487勝という驚異的な記録を残して全米リーディングに輝きました(コーゼンより5つ年下の天才ジョッキー、クリス・…

スティーブ・コーゼンとレスター・ピゴット ー1983 Royal Lodge Stakes, 1984 Hardwicke Stakes ほかー

1983年のRoyal Lodge Stakesは、イギリス競馬史上最高の騎手のひとり、真のレジェンドジョッキーであるレスター・ピゴットと、23歳のスティーブ・コーゼンが一緒に乗っているレース(1着コーゼン、3着ピゴット)。※以前は「二人の叩き合い」と書いてしまし…

スティーブ・コーゼンとランフランコ・デットーリ -1990 St James's Palace Stakes ほか -

1990年の伝統のマイルG1セントジェームズパレスステークスは、鞍上コーゼンのシェイヴィアン (Shavian) が、コーゼン得意の逃げで楽勝。 このレースで最後に追い込んでくる3着馬 (Lord florey) の鞍上は、当時19歳のランフランコ・デットーリです。シェイ…

大井競馬場で騎乗したコーゼン(1979年)

スティーブ・コーゼンが大井競馬場で騎乗したときの映像が残っています。 1979年11月に来日しました。 www.youtube.com コーゼンは「背中にコップを乗せても水がこぼれないくらい背中が真っ直ぐで、軸がぶれない」と、当時一緒に騎乗した騎手が語ったそうで…