スティーブ・コーゼンの軌跡

英米でリーディングに輝き、5か国のダービーを制覇した天才騎手スティーブ・コーゼン (Steve Cauthen) に関する情報を記載します。

1977年 デビュー2年目(17歳)のコーゼン(おまけ映像あり)

デビュー2年目、17歳のコーゼンの特集映像です。

この年、コ―ゼンは2000レース以上に騎乗して487勝という驚異的な記録を残して全米リーディングに輝きました。

しかも、怪我で1ヶ月ほど休んでの記録で、怪我がなければ500勝以上はできたとのこと(2022年に行われたレーシングポストのインタビュー映像より)。

 

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あきらかにヨーロッパ時代と異なるフォームですが、共通点はブレない下半身と軸、そして馬のリズムに合わせて上半身(膝から上)を寸分狂いなく動かせるところ。そして、足の先から腕・指先まで詰まりなく連動して伸縮するところ。腕が胴体と比較してあまり動かなかったり、腕だけ取ってつけたような追い方になったりするところが全くない。

上記の動画中には水平方向に伸縮するフォームがアップで映っていますが、以下のアファームドのドキュメンタリー動画中のアップ映像(10:44~)で分かるように、アメリカ時代でも馬のリズムに完璧に合わせて上下にも身体を動かしています。この追い方が17歳で出来たのは、ただただ驚異です。

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下半身と軸が全くブレないまま、上体(膝から上)を馬のリズムと完璧に連動させて動かすことができる。

これを当たり前に、そして完璧に出来たことがコーゼンの凄さであり、アメリカでもヨーロッパでも競馬史に残る活躍をすることができた理由だと思います。

 

おまけ:

ちなみに1977年は、日本で福永洋一騎手が皐月賞ハードバージ)で伝説の騎乗を行った年でもあります。

以下は中日映画社が公開している、定点カメラで記録されたハードバージ皐月賞です。

白黒で分かりずらいところもありますが、定点カメラからの映像だと、より福永洋一騎手の騎乗の凄さが分かります。

カラー映像で何度も見ていたにもかかわらず、最後の直線で「消える」瞬間をこの映像で初めて見たときは鳥肌が立ちましたね。

戦慄とか、畏怖とか、それに近い感情。

 

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