スティーブ・コーゼンの軌跡

英米でリーディングに輝き、5か国のダービーを制覇した天才騎手スティーブ・コーゼン (Steve Cauthen) に関する情報を記載します。

アメリカ三冠制覇ーコーゼンとアファームドの1978年ー

アファームド (Affirmed) とアリダー (Alydar) のライバル関係や、18歳のスティーブ・コーゼンによる史上最年少での三冠達成に関しては、関連する話題が書かれている記事や文章がたくさんありますが、ここでも触れておきます。

1978年、デビュー3年目に入り18歳になったコーゼンは、2歳時からコンビを組んでいたアファームドと共にアメリカ牡馬三冠を達成しました。これはシアトルスルーに続いて2年連続での三冠馬誕生でもあります。

以前、以下のエントリーでデビュー2年目のコーゼンとアメリカ時代のフォームについて触れました。

stevecauthen.hatenablog.jp

アファームドの三冠レースの映像だと、よりコーゼンの道中の姿勢の素晴らしさが分かりやすいです。他の騎手と道中の姿勢が一人だけ違います。本当に静止画像のように姿勢が真っ平のまま乱れません。

プリークネスステークス

1978年 プリークネスステークス(先頭)

ケンタッキーダービー初騎乗初勝利は史上初です。1コーナーで外から来た馬を先に行かせた直後、瞬間的に内から外に出すときの鮮やかさ。一切無駄のない動きと位置取り。この辺りも本当に見事です。

そして伝説のマッチレースとなった2400mのベルモントS

コーゼンは2400mという長距離に合わせて、最初の1000mは絶妙な前傾具合が加わった姿勢で前2レースよりゆったりと乗っている。しかし残り1400mの地点でアリダーが接近してきた瞬間、スッと姿勢が水平に近くなる。

そこからマッチレース。

残り200m。外から馬体を合わせに来たアリダーに前に出られた瞬間、コーゼンは咄嗟の判断で左鞭から右鞭へ鞭を持ち替える(伝説のシーン)。そこからアファームドは差し返す。

史上最強のベルモントSセクレタリアトのものだが、史上最高のベルモントSアファームドとアリダーのマッチレースと言われるのも納得の、史上最高の名勝負です。

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ケンタッキーダービー

ケンタッキーダービー 2番手から

外から1頭上がってくる

外から来た馬を先に行かせた瞬間に外に出す

時間的・空間的な無駄が一切ない

ベルモントステークス

ベルモントS(先頭) 最初の1000mは前傾姿勢。

残り1400mでアリダーが接近してくると姿勢を水平にしてペースアップ

アリダーが息を入れた瞬間にコーゼンは前傾姿勢に戻す

再度アリダーが接近してくると即座に水平姿勢に戻してペースアップ

残り200m。アリダーが前に出る。

コーゼンが咄嗟の判断で鞭を持ち替える

コーゼンがアファームドに対して初めて左鞭を入れる

コーゼンの左鞭にアファームドが鋭く反応して差し返す

アファームドがアタマ差で勝利

ベルモントSの別アングル映像2つ

・その1

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・その2

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